体操座りと救世主
「なあ、じいちゃん。ずっと思いおったんやけど、龍って何?」
「は?」
「龍にも優しくって書いとるやんか。」
「ああ、知らん。」
「え、」
「あれはじいちゃんが生まれる前から貼ってあるけんなー。知らんわ。」
「あそ。」
「ワシもそろそろ書くかなー。」
「何を?」
「教訓。」
「え、教訓増やすの?」
「おん。」
「勝手に増やしていいの?」
「いいぞ。文太も書くか?」
「俺はいいや。」
じいちゃんは紙と筆を持ってきて、『人生楽しく』と書き、壁に貼った。