体操座りと救世主
14、始まり
昔々、愛という好奇心旺盛で、人懐こい女の子がいた。
愛はたくさんの人に愛され、どんどん大きくなっていった。
愛は小さいころからずっと、家の裏山に登りたくて仕方なかった。しかし、裏山には猛獣が住んでいると言われており、決して入ってはならないと教えられていた。
愛が12才になったとき、好奇心に負けて、裏山に入った。バレないように入って、バレないように出てくればいいだろうと、何も考えずに進んで行った。
朝出発して昼過ぎにはてっぺんに到着した。しかし、何も出なかった。
愛が何もないことに落胆して、山を下りようとしたとき、強い風が吹き、思わず目を瞑った。