体操座りと救世主

誠は裏山に登った。

いつも愛と龍が会っていた場所。

龍は昼寝しているようだ。

「おーい。」

でかい緑をペシペシと叩く。

『…誠?』

「へ?」

突如頭上から聞こえた地を這うような声。

「え、誰、」

『俺。』

「へ、」

どうやらこの声は龍のものらしい。

「なんで喋って…」

『愛が教えてくれた。』

誠は驚いたが、言葉が通じるなら話は早いと思った。

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