体操座りと救世主
授業は退屈なので、俺はケータイでゲームをしていた。
ヨネは落書きをしていたが、途中から小さないびきが聞こえてきた。
寝てやがる。
「じゃあ今からグループ学習をしてもらいます。 4人一組になってー。」
「へ、」
嘘だろ。話聞いてなかった。2人は寝てるし。
…まあテキトーにやればいいか。
「3人しかいないグループあるかー?」
「え、あ、はーい。ここ3人でーす。」
「戸上、あそこ入れ。」
「え、」
先生に名指しされた戸上はビクッと肩を震わし、俺の方を見た。
そして、一瞬顔を歪めたあと、鞄を持って移動してきた。