体操座りと救世主
一応2人で与えられた議題を話し合い、内容がまとまった。
「こんな感じでええかなー。戸上すごいなあ。俺の脳みそじゃそんな意見出んもんなー。」
「それは当たり前やろ。俺とタケは違うし。俺やってタケみたいな発想なかったよ。」
グループ学習の時間はまだ10分ある。
「なあ、戸上暑くないん?けっこうそのトレーナー分厚いやろ。」
「え…」
なんとなく切り出した服の話に、戸上の表情が曇った。もしかしたら地雷だったのかもしれない。
「あ、あれか。戸上冷え性?まあ暑くなったいうてもまだ朝晩冷えるもんなー。」
「…うん。」
戸上の口数が減った。しくった。