体操座りと救世主

「ふぁーあ。おはようさん。」

ヨネが目を覚ました。

「おはよー。もう授業終わるで。」

「おんー。あれ、」

ヨネは戸上を見て首を傾げた。

「今グループ学習中なんよ。同じグループになった戸上。」

「あ、そーなんかー。何話し合ったん?」

「これ。」

メモした紙を見せる。

「ほうほう。…これ、どっちが考えた意見かすぐわかるな。頭良さそうな方が戸上でアホそうなのがタケさんやろ。」

「アホ言うな!」

「まあタケさん別にアホやないよ。ちょっと日本語弱いだけで。」

確かに俺は日本語が苦手だ。日本人だけど。だからレポートや論述のテストは点が低い。

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