体操座りと救世主


「…ん…何?」

真っ暗闇の中に浮かぶ緑の光。

「…龍。」

ぼやっと見えてきたのは、龍の姿だった。

『愛…愛…助けて愛…』

「…」

『名前を呼んで。俺の名前。大好きな愛…お願い。笑って、俺の名前を呼んで…』

「…名前なんなん。教えてや。」

『苦しい、助けて…』

「なあ!名前!お前も戸上も助けたいんよ!教えて!愛は、俺は、お前になんて名前つけたん!」

龍は悲しそうな顔をして、すぅっと消えた。

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