体操座りと救世主
19、月明かり
「戸上?どしたん。大丈夫?」
授業が終わってから戸上に電話した。
『タケ…』
「今日なんで休んどったん?」
『俺もう学校行けれんや。』
「え?」
『隠せんのよ。』
まさか…
『顔がな、半分くらい鱗になってしもた。手ももう完全に緑やわ。』
ははっと笑う戸上。
『もう外出られんわ。』
「戸上、今から行っていい?」
『…おん。』
俺は鞄を背負い直して駅まで走った。