体操座りと救世主
「戸上!」
戸上の家に着いて勢いよく戸を開けると、メイドさんが玄関の掃除をしていた。
「あ、坊っちゃんのお友達の。」
「はい竹崎です。」
「どうぞお上がりください。」
靴を脱いで戸上の部屋に向かう。
「戸上ー。入るよー。」
「おータケ。」
戸上の姿を見て一瞬空気が止まった。
「びっくりした?」
「…うん。」
「もうな、顔以外全部鱗になってしもたんよ。」
触ってみ、とゴツゴツした手を差し出してきた。