体操座りと救世主

「戸上!」

戸上の家に着いて勢いよく戸を開けると、メイドさんが玄関の掃除をしていた。

「あ、坊っちゃんのお友達の。」

「はい竹崎です。」

「どうぞお上がりください。」

靴を脱いで戸上の部屋に向かう。

「戸上ー。入るよー。」

「おータケ。」

戸上の姿を見て一瞬空気が止まった。

「びっくりした?」

「…うん。」

「もうな、顔以外全部鱗になってしもたんよ。」

触ってみ、とゴツゴツした手を差し出してきた。

< 209 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop