体操座りと救世主
戸上は学校に来れなくなった。
代わりに俺らが毎日戸上の家を訪ねた。
「なんなんやろなほんと。龍の名前。」
「タケはよ思い出せやボケ。」
「ボケて!ナカヤンひどい!」
「神様も残酷よな。よりによってタケに戸上の運命託すなんざ。」
「ちょっとそれどういう意味よ。」
「そのままの意味よ。」
「ほんとなー。タケさんアホやもんな。」
「アホちゃう!」
「あ、そうか、アホっぽいだけか。」
「ヨネしばく。」
ナカヤンとヨネはバイトまでの時間、俺に付き合って戸上の家に来てくれる。