体操座りと救世主
20、光
愛の夢を見てから、俺は四六時中、龍の置物を持ち歩くようになった。
「竹崎、なんだそれは。」
授業中も机の上に置いて眺めていると、先生が近寄ってきた。
「龍です。」
「見ればわかるわ。なんでそんなん出しとんよ。しまえ。」
「先生、この龍の名前はなんだと思います?」
「は?何言っとるんだ。真面目に授業受けんか。」
先生は黒板の方に戻っていった。