体操座りと救世主
暗闇の中で、懐中電灯の明かりを灯してカップ麺にポットのお湯を注ぐ。
なんだろう。侘しさを感じる。
「文太!ちょっと風呂に明かりないけん、これ借りるわ!」
「え、ちょっと!」
母さんが懐中電灯を持って風呂に入ってしまった。くそう。ほんとに真っ暗で何も見えない。
「母さん!何も見えんのやけど!」
「文太。」
「ひいっ!…びっくりした。」
ろうそくで顔を照らしてでてきたのはじいちゃんだった。