体操座りと救世主
「あれ、文太、それワシがやった龍かの?」
「そうだよ。」
「そんな色しとったか?」
「は?じいちゃん何言ってんの。もともと緑だから。」
「いや、赤いぞ。」
「は?何言って…ほんとだ。え!?なんで!?」
龍の置物は赤く染まっていた。
「え、嘘。なんで!?」
「なんか聞いたことあるぞ。白熱灯とかろうそくの灯りで色が変わる宝石があるって。」
「これ宝石やったん!?めっちゃ高価やん!」
売ったら一体いくらになるのだろうか。…じゃなくて。
もしかしたらこれが龍の名前を知るヒントなのかもしれない。