体操座りと救世主
「ありがとう、タケくん。これで俊介は普通の人間としてあの世にいける。」
「…やん。」
「え?」
「意味ないやん!俺は戸上を助けたかった!龍の呪いうんぬんやなくて、戸上ともっと生きたかった!」
「…」
「呪いが消えても戸上が死ぬんやったら意味ないやん…」
「タケくん、タケくんのおかげで俊介は最期は人間として、」
「最期なんか知らん!人間としての最期なんかいらんかった!龍としての未来でも良かった!未来があるなら、戸上がどんな見てくれでも良かったんに!」
自分の無力さに腹が立つ。
「…ごめんなさい。」
俺はそのまま家に帰った。