体操座りと救世主
「…え、なんで戸上?あー…夢か。」
「夢やないよ。」
「は?…じゃあ寝ぼけとんのかな。」
「タケ寝ぼけとんの?じゃあ早く目覚ましてや。」
「痛っ!」
戸上は俺のほっぺたをつまんできた。
「戸上…?ほんとに戸上なん?」
「おん。」
「え、何?じゃあ、幽霊?」
「生きとるよ。ほら。」
戸上の手はあったかい。
「え、は、なんで生きとんの!?」
「なに?死んでほしかったん?」
「そんなわけないやろ!いや、でも、なんで、」
俺の頭は混乱している。