体操座りと救世主

「タケ、龍のこと嫌いにならんとってあげて。」

「は、何?」

「夢の中に龍が出てきて、『愛に嫌われたくない!』って必死で俺を助けてくれたんよ。身体中巡って、薬の成分少しずつ消してくれて。」

「え、な、どういうこと?」

「タケ、龍のこと嫌いって言うたんやろ?」

「あ…」

確かに言うたけど…

「龍はその言葉すごい気にしとってな、すごい落ちこんどったわ。」

戸上は眉を下げて笑った。

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