体操座りと救世主
24、未来
龍の呪いを解くために奔走した数ヶ月が夢だったかのように、俺らは普通の生活に戻った。
「タケさん、ハワイ行こうやハワイ。」
「は?」
「旅行行きたいやん。」
「唐突やな。」
いつものように教室の一番後ろを陣取ってケータイをいじっていると、ヨネがやってきて、そう言い出した。
「なんでハワイ?」
「あ、フランスでもええよ。」
「は?」
「秋葉原でもええよ。」
「いきなり日本やん。」