体操座りと救世主

ヨネは俺らを見て、にっこり笑った。

「遊べるのは大学の間だけやって、地元の兄ちゃんが言いおったんよ。いっぱい思い出作ろうな。」

「おん。」

「そうや。マサくんと日野も誘う?」

「…あー。あの2人はええよ。」

ヨネの提案に俺は首を振った。

「なんで?」

「なんでってなあ。」

呪いが解けてから、授業以外の四六時中、雅也は俺にベッタリだった。

それに釣られてかなんなのか知らないが、日野も雅也にくっついてよくうちに来るようになった。

別に嫌ではない。双子の弟でもできたような気分だ。しかし、このメンバーに2人が加わるとカオスになるのが目に見えている。

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