体操座りと救世主

しばらくして、ヨネが来た。

来るなり「おやすみ」と言って机に伏せるヨネ。

わかってた。この時間も寝ることくらいわかってた。わかってたけど早くないか?

授業が終わり、俺は愛ちゃんの忠告を思い出して小走りで学校を出た。

確かにいつもより視線を感じた気がする。自意識過剰でなければ。

いつもより早く家に着いた。

「ただいまー。」

「おかえり。」

母さんはせんべいを食べながら韓国ドラマを見ていた。

「母さんー。明日弁当作ってくれんー?」

「はあ?めんどくさい。お金あげるけんなんか買いー。」

めんどくさいって…ひど!でもまあ、お金くれるならいいや。

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