体操座りと救世主
「わかりました。」
本物の愛がなんなのかなんてわからないし、ヒントもない。面倒事に巻き込まれたと思う。
でも、戸上やおじいさんの気持ちを考えると、断る事なんてできなかった。
「本当か!」
「はい。見つけられるかはわかんないですけど。」
「良かった!」
おじいさんは俺の手を握ってぶんぶん振り回す。
「じいちゃん!」
戸上が口を開いた。
「タケ…ありがとう。嬉しいけど、でも、タケに迷惑かけられんよ。」
「迷惑とか…」
「俺にはもう時間がないから。」
「え?」