体操座りと救世主
愛なんて、そんなに簡単にわかるものではない。俺の何倍も生きているじいちゃんだってわからないのではないだろうか。
「戸上ー!」
後ろから戸上を呼ぶと、肩がビクッと揺れた。
手招きすると、キョロキョロしながらこちらへ来る。
「ナカヤン、ヨネ、俺、戸上と友達になったんよ。」
のけぞってそう言うと、キョトンとした2人。
「へー、そうなんやー。よろしくー。」
「今更なんなんよ。タケお前友達多すぎて誰が誰やらわからんし。自分戸上いうの?でかいなあ。」
ナカヤンはデコシワを作りながら戸上を見上げた。
「あ…うん、よろしく。」