体操座りと救世主
7、遺伝子
『助けて』
同い年くらいの髪の長い女の子が泣いている。
「どしたん?」
尋ねると顔をあげた。
『お願い。あの子を助けてあげて。』
「あの子?」
『あの子を救えるのはあなたしかいない。お願い。』
「え、あの子って、どの子?」
周りを見渡しても誰もいない。
「ねえ、あの子って…あれ、」
いつの間にか泣いてた女の子もいなくなっていた。