体操座りと救世主
電車に乗り、戸上の家に向かう。夏休みだから私服の学生が多い。戸上の家の近くの公園でも小学生たちが遊んでいた。
「相変わらずでかい家だな…」
まあ目立つ。というより家に見えない。恐れ多いが門をくぐらせてもらう。
ピンポーン
「こんにちはー。」
「はい?」
「あ、」
中から出てきたのは、小学校高学年くらいの男の子だった。
「誰?」
「あ、俊介くんの友達ですけど。」
「へ、俊兄ちゃんの友達?」
頭からつま先までじろじろと見られた。