体操座りと救世主

「俺な…高校まで冴えんかったんよ。髪の毛ボッサーでメガネかけて、根暗で、インドアでアニメばっか見おって、陰口言われて。やからな、大学デビューいうの?それした組なん。」

「へえ。」

「…幻滅したやろ?今まで明るい能天気演じとったけど、ほんとは根暗の冴えんオタクなんよ。みんなに好かれとるタケさんとは違う。」

「幻滅とかせんやん。別に。オタクいいやん。好きなもんに熱中しとる人のことオタクって言うんやろ?羨ましいよ。そんだけ夢中になれるもんがあるって。」

「タケさん…」

「つかそんなんどうでもいいんやって!」

「え、」

「助けてって何?お化け?なんで俺を呼んだん?」

ヨネの過去よりも、今ヨネに何があったかの方が気になる。

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