とけない気持ち
*パイ*

"変わらない姿"

8月。

約2年ぶりに神戸に戻ってきた私は、一番に遥の家に向かった。

迷いかけたけど、なんとか到着。

何も変わっていなくて、何故か涙が溢れそうになる。

ぐっとこらえて、ゆっくりチャイムを鳴らした。

『...はい?』

懐かしい遥の声。

思わず言葉が詰まった。

「あ...」

『あのー...』

「遥っ......」

ガチャッと勢いよく切られ、足音が聞こえてきた。

バンッと激しくドアが開いて、変わらない遥が出てきた。

そして私を見ると、思いっきり抱き締めてきた。

「結衣っ...!」

力が強くて、正直痛い。

私も思いっきり返した。


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