一生かけて。

「舞華!やばい。遅れちゃう!」
夜中まで楽しく話したあたしたちは、
見事に2人して寝坊してしまった…。
「もう間に合わないし。ゆっくり行こー…?」
さっきが起きたばっかだから
もう舞華は泣きそう。
寝起きの顔で教室いくのもあれだし、
もういっそゆっくり行こうか。
そう2人で決断したけど、
舞華は朝風呂まで入っちゃったよ。
それは、遅くなりすぎちゃいそうだけど?

2人でゆっくり準備したせいか…
あたしたちが学校についたのは
3校時が始まるくらいの時間だった。
その後は、先生にどっぷり叱られ。
今は昼休み。
「そんな叱ることないじゃん。ザビエル」
舞華は先生のことをザビエルと呼んでいるらしい。
まぁ、その理由ははげているからなんだけど。
「まぁ、授業なくなったし。良いんじゃない?」
「そうかなー。あ、そうだ美奈」
新しい情報ー!と嬉しそうに笑う舞華。
舞華はやっぱり情報屋だ。
「今、1年生の中で美奈可愛いって有名だよ」
…ん?はい?
「美奈って、名字なに?」
あたしは真面目に聞いたのに、舞華は
「なに言ってんの?あんたの名字は星野でしょ」
と、少し馬鹿にされた。
「はい?美奈って、あたし?」
「美奈しかいないじゃーん」
いや、ちょっと待って?
聞きたいこ山ほどあるんだけど、
ちょっとあたしが戸惑ってると、
運悪く昼休み終了のチャイムがなり。
無情にも授業が始まった。
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