お茶の香りのパイロット
大きなため息をアルミスがついたところにナオヤがやってきてクスクス笑った。
「色男のアルミス様もフィアの前では三枚目ですかね。ははは。」
「正直へこんでるよ・・・ディーナの挑発にのってしまってるとはいえ、私以外の男にコーチを頼みたいなんてね。」
「へぇ・・・いい心がけだな。」
「何がいい心がけなんだ!資金調達のときだってマーティーと長時間にわたってゲームで対戦して、キスされたんですよ!
もし、特訓用の戦術コーチなど呼んでフィアとずっといっしょだったら・・・なんて考えたら、私は気が狂いそうです。
フィアは美人だし、細身の筋肉質だけど胸はかなりのものだし・・・それこそキスどころか体目的で彼女をどうにかしてしまったら、私はそいつを絞首刑の上、切り刻んでも気がおさまらないです!」
「おいおい・・・な、なんだそのうろたえようは。
そんなとこをみんなが見たら誰も従わなくなるなるぞ。
それにしても・・・そこまでフィアに熱をあげてたとはな。
俺もそんな顔してるおまえは初めてみたよ。あはははは。おもしれえ。」
「自分でも驚いてるよ・・・。
胸が大きいくらいでいいなって思った女はたくさんいたけどね・・・それは普通に男の趣味程度だった。
デートする女性にも困らなかったから、こんなものなんだろうってきれいに別れる努力をしたくらいでした。
なのに、フィアのことはすごく守りたい存在で大切で仕方がないんです。
これが恋愛なのかわからないほどね。
あまりに急で、怖いくらいで・・・愛しているとは口に出せないでいます。
実際、おかしい。
大好きな女性ではあるけれど、すぐに抱けないでいるし、神聖なものに触れてはいけない感覚みたいなのがしてね、自分が情けなくなってしまいます。」
「ほぉ、アルミスが純愛宣言かぁ・・・ま、俺もうっすら感じたことがあるがフィアって普通の人間と比べてなんつ~~かピュアだよな。
そのあたりは、下心満載のアルミス様より相棒のラーガさんの方がよくわかってたりするんじゃないのか?」
「ラーガか・・・。そういえば最初に接触したのもラーガでしたね。
そのあたり、次の開発をしながら調べてみるのがよさそうです。」
翌日の朝からアルミスは機動型ロボットとドールの組み上げ作業に入った。
作業工程から会議までディーナはずっとアルミスと同席してナオヤに要望を言っている。
「軍人歴があることはわかってたけど、機械のことまで詳しいのには驚いたなぁ。
いや、さすが自動車産業のご令嬢だけのことはある。」
「そんなまだまだわからないことが多すぎです。
アルミス様がホイホイと理論の説明をつけながら組み上げていく能力はほんとに天才としかいえません。
早く私の機体に乗りたいんですけど・・・まだ聞こえないんです。」
「あ~~~ラーガやアフィニの声ですか。
まぁ、私もいつも聞こえるわけじゃないし、それも気にしなくていいんじゃないかなぁ。」
「でもフィアは会話ができるっていうし。
彼女だけの話なら嘘つき呼ばわりしてやりたいところですけど、アルミス様が会話に参加しているところをみると自分だけがつまはじきされてるようで、つらいんです。」
「なるほどねぇ。
だけどほら、機体ができあがって名前を呼んでみたら話せた~なんてこともあるかもしれないし、前向きになってがんばったらどうかな?」
「そういってもらえると気が楽になるわ。
アルミス様は私がフォワードをするのも、能力も認めてくれないみたいだから・・・悔しいの。」
「あのディーナ・・・そこは誤解だと思う。
アルミスは君じゃなくても女性のパイロットには反対の主義なんだよ。
君の能力はわかっているはずだ。アルミスが設計して戦闘もしているからね。
俺からきいたっていうのは伏せておいてほしいんだが・・・アルミスは姉の死を悔いているんだ。」
「お姉さまの?」
「ああ、戦闘に巻き込まれて死んだと言われてるんだが、何故巻き込まれたかというとお姉さんがラーガを操縦したことがあったからなんだ。
たまたま、ラーガと遭遇してお姉さんもラーガと話せたらしくてな、けっこううまく操縦していたことがあったんだそうだ。
それが結果的によくないことになってしまって、目撃者の中にテロ組織のやつがいて彼女をパイロットとして認識して巻き込んだらしい。
アルミスは今もそのときのことを後悔してるんだ。
ラーガと話せたからって乗せるんじゃなかった。自分が乗る許可を与えてしまったから姉が死んで、それは自分のせいだってね。」
「そんなの違います!」
「色男のアルミス様もフィアの前では三枚目ですかね。ははは。」
「正直へこんでるよ・・・ディーナの挑発にのってしまってるとはいえ、私以外の男にコーチを頼みたいなんてね。」
「へぇ・・・いい心がけだな。」
「何がいい心がけなんだ!資金調達のときだってマーティーと長時間にわたってゲームで対戦して、キスされたんですよ!
もし、特訓用の戦術コーチなど呼んでフィアとずっといっしょだったら・・・なんて考えたら、私は気が狂いそうです。
フィアは美人だし、細身の筋肉質だけど胸はかなりのものだし・・・それこそキスどころか体目的で彼女をどうにかしてしまったら、私はそいつを絞首刑の上、切り刻んでも気がおさまらないです!」
「おいおい・・・な、なんだそのうろたえようは。
そんなとこをみんなが見たら誰も従わなくなるなるぞ。
それにしても・・・そこまでフィアに熱をあげてたとはな。
俺もそんな顔してるおまえは初めてみたよ。あはははは。おもしれえ。」
「自分でも驚いてるよ・・・。
胸が大きいくらいでいいなって思った女はたくさんいたけどね・・・それは普通に男の趣味程度だった。
デートする女性にも困らなかったから、こんなものなんだろうってきれいに別れる努力をしたくらいでした。
なのに、フィアのことはすごく守りたい存在で大切で仕方がないんです。
これが恋愛なのかわからないほどね。
あまりに急で、怖いくらいで・・・愛しているとは口に出せないでいます。
実際、おかしい。
大好きな女性ではあるけれど、すぐに抱けないでいるし、神聖なものに触れてはいけない感覚みたいなのがしてね、自分が情けなくなってしまいます。」
「ほぉ、アルミスが純愛宣言かぁ・・・ま、俺もうっすら感じたことがあるがフィアって普通の人間と比べてなんつ~~かピュアだよな。
そのあたりは、下心満載のアルミス様より相棒のラーガさんの方がよくわかってたりするんじゃないのか?」
「ラーガか・・・。そういえば最初に接触したのもラーガでしたね。
そのあたり、次の開発をしながら調べてみるのがよさそうです。」
翌日の朝からアルミスは機動型ロボットとドールの組み上げ作業に入った。
作業工程から会議までディーナはずっとアルミスと同席してナオヤに要望を言っている。
「軍人歴があることはわかってたけど、機械のことまで詳しいのには驚いたなぁ。
いや、さすが自動車産業のご令嬢だけのことはある。」
「そんなまだまだわからないことが多すぎです。
アルミス様がホイホイと理論の説明をつけながら組み上げていく能力はほんとに天才としかいえません。
早く私の機体に乗りたいんですけど・・・まだ聞こえないんです。」
「あ~~~ラーガやアフィニの声ですか。
まぁ、私もいつも聞こえるわけじゃないし、それも気にしなくていいんじゃないかなぁ。」
「でもフィアは会話ができるっていうし。
彼女だけの話なら嘘つき呼ばわりしてやりたいところですけど、アルミス様が会話に参加しているところをみると自分だけがつまはじきされてるようで、つらいんです。」
「なるほどねぇ。
だけどほら、機体ができあがって名前を呼んでみたら話せた~なんてこともあるかもしれないし、前向きになってがんばったらどうかな?」
「そういってもらえると気が楽になるわ。
アルミス様は私がフォワードをするのも、能力も認めてくれないみたいだから・・・悔しいの。」
「あのディーナ・・・そこは誤解だと思う。
アルミスは君じゃなくても女性のパイロットには反対の主義なんだよ。
君の能力はわかっているはずだ。アルミスが設計して戦闘もしているからね。
俺からきいたっていうのは伏せておいてほしいんだが・・・アルミスは姉の死を悔いているんだ。」
「お姉さまの?」
「ああ、戦闘に巻き込まれて死んだと言われてるんだが、何故巻き込まれたかというとお姉さんがラーガを操縦したことがあったからなんだ。
たまたま、ラーガと遭遇してお姉さんもラーガと話せたらしくてな、けっこううまく操縦していたことがあったんだそうだ。
それが結果的によくないことになってしまって、目撃者の中にテロ組織のやつがいて彼女をパイロットとして認識して巻き込んだらしい。
アルミスは今もそのときのことを後悔してるんだ。
ラーガと話せたからって乗せるんじゃなかった。自分が乗る許可を与えてしまったから姉が死んで、それは自分のせいだってね。」
「そんなの違います!」