お茶の香りのパイロット
ルイリードはニヤっと笑みを浮かべると、座り込んだフィアの手をとり反対側の手の人差し指をくるっとまわした。
ボワッ!!
フィアはウエストに大きなリボンのついたかわいらしいワンピース姿になった。
「あっ!どうして・・・」
「操る力があるというのは、こんなふうに楽しいものだろう?
話の続きは晩餐の席でしようか。
さあ、そのままついておいで。」
フィアがルイリードに連れていかれたのは、田舎の地主の邸のダイニングキッチン。
おじいさんとおばあさんがテーブルの前でニコニコ顔で迎えてくれた。
「大変な目に遭いなさったとのこと。
田舎で都会のお嬢さんの口にあうかどうかはわかりませんけど、しっかり食べて元気を出しなされ。」
「この家を管理してくれている、ライジとリクだ。」
「突然押しかけてしまってすみません。ありがとうございます。」
「2人は戦場から俺が保護して連れ帰った女の子だと思っているから、話をあわせてくれると助かるのだが。」
ルイリードが小声でフィアの耳元でささやき、フィアは小さく頷いた。
「あ、おいしい。
こんなに煮込んである夕飯なんて、久しぶりです。」
「そうかい、よろこんでもらえてうれしいわ。
若い人は田舎の野菜料理なんて興味がない人が多くてねぇ。
ルイだっていつも肉はないのか、肉をよこせ、腹が減ったってうるさいんだよ。
あんた若くてきれいなんだから、たっぷり野菜とって磨きをかけなよ。
そしたら、ルイの嫁として申し分ないんだから。」
「ルイの嫁?へ・・・?えっ・・?」
「リク、ライジはもう出て行ったぞ。
明日は村の集まりがあるんだろ?あとは俺が片づけておくから、早く休め。」
「はいはい・・・じゃまものは消えますよ。ほほほ。」
リクが部屋を出て行くと、フィアは苦笑いしながら
「おふたりは誤解をされているんですよね。
私があなたのお嫁さんとかなんとかって・・・。」
「いや、俺の嫁さんになってもらう。
そもそもそのつもりで連れてきたんだし。」
「ま、待ちなさいよ、私はどういう女か知ってて言ってるの?
私はバージンじゃないのよ!私はね・・・」
「アルミスとやったと言いたいんだろう?
そんなことは問題じゃない。
俺が妻になる女は君だと決めた以上は、君は俺の妻の責任を果たしてもらうことになる。
さっき、見せてやっただろう、俺の魔力をちょっとだけだけど。
あれを別の目的に使えば、君は俺の子を身ごもることは簡単だと思わないか?」
「横暴だわ!そんなの、お互いの愛情がなかったら子どもなんてできないわ。
たとえ、そんなレイプまがいな行為でできたとしても、ぎくしゃくした両親を見てどう思うかしら。
きっと自分は生まれて来なかった方がよかったと思うわ。」
「ああ、俺は生まれて来なければよかったよ。
生まれて来なきゃ、あんなおそろしい敵を相手にしなくてもすむのに・・・。」
「ルイリードさん?どうしたの・・・。説明してください。
いったいあなたは何を知っているんですか!
私にわかるように・・・きちんと初めから説明してくださ・・・あっ!指輪が!!!」
フィアがネックレスにして首からさげていた指輪がアルミスの宝玉と反応したときのように輝いた。
そして、アルミスのときは体内にあった宝石がアルミスへともどっていったが、今回はフィアの指輪そのものが赤い宝玉へと変化してフィアの体内へと消えた。
「あ、熱い!・・・体中がすごく熱いわ。
何なのこれ。私まるでこれじゃ・・・欲情してるみたい。
体が変になる・・・疼いてる・・・やだ・・・。どうして?」
「ごめんよ、フィア。俺が生まれたせいで、せっかくアルミスと結ばれたのに・・・。
俺の宿命が君を遠回りさせてしまうことになる。
俺の宝石は悲しみの涙じゃない。愛と憎しみ・・・そしてこれからの運命の石。
これを君にあげる。
それが俺の役目・・・わかっていたことだけど俺も人並みに女性を愛したかった。
恨まないでくれ、俺をゆるして。」
ボワッ!!
フィアはウエストに大きなリボンのついたかわいらしいワンピース姿になった。
「あっ!どうして・・・」
「操る力があるというのは、こんなふうに楽しいものだろう?
話の続きは晩餐の席でしようか。
さあ、そのままついておいで。」
フィアがルイリードに連れていかれたのは、田舎の地主の邸のダイニングキッチン。
おじいさんとおばあさんがテーブルの前でニコニコ顔で迎えてくれた。
「大変な目に遭いなさったとのこと。
田舎で都会のお嬢さんの口にあうかどうかはわかりませんけど、しっかり食べて元気を出しなされ。」
「この家を管理してくれている、ライジとリクだ。」
「突然押しかけてしまってすみません。ありがとうございます。」
「2人は戦場から俺が保護して連れ帰った女の子だと思っているから、話をあわせてくれると助かるのだが。」
ルイリードが小声でフィアの耳元でささやき、フィアは小さく頷いた。
「あ、おいしい。
こんなに煮込んである夕飯なんて、久しぶりです。」
「そうかい、よろこんでもらえてうれしいわ。
若い人は田舎の野菜料理なんて興味がない人が多くてねぇ。
ルイだっていつも肉はないのか、肉をよこせ、腹が減ったってうるさいんだよ。
あんた若くてきれいなんだから、たっぷり野菜とって磨きをかけなよ。
そしたら、ルイの嫁として申し分ないんだから。」
「ルイの嫁?へ・・・?えっ・・?」
「リク、ライジはもう出て行ったぞ。
明日は村の集まりがあるんだろ?あとは俺が片づけておくから、早く休め。」
「はいはい・・・じゃまものは消えますよ。ほほほ。」
リクが部屋を出て行くと、フィアは苦笑いしながら
「おふたりは誤解をされているんですよね。
私があなたのお嫁さんとかなんとかって・・・。」
「いや、俺の嫁さんになってもらう。
そもそもそのつもりで連れてきたんだし。」
「ま、待ちなさいよ、私はどういう女か知ってて言ってるの?
私はバージンじゃないのよ!私はね・・・」
「アルミスとやったと言いたいんだろう?
そんなことは問題じゃない。
俺が妻になる女は君だと決めた以上は、君は俺の妻の責任を果たしてもらうことになる。
さっき、見せてやっただろう、俺の魔力をちょっとだけだけど。
あれを別の目的に使えば、君は俺の子を身ごもることは簡単だと思わないか?」
「横暴だわ!そんなの、お互いの愛情がなかったら子どもなんてできないわ。
たとえ、そんなレイプまがいな行為でできたとしても、ぎくしゃくした両親を見てどう思うかしら。
きっと自分は生まれて来なかった方がよかったと思うわ。」
「ああ、俺は生まれて来なければよかったよ。
生まれて来なきゃ、あんなおそろしい敵を相手にしなくてもすむのに・・・。」
「ルイリードさん?どうしたの・・・。説明してください。
いったいあなたは何を知っているんですか!
私にわかるように・・・きちんと初めから説明してくださ・・・あっ!指輪が!!!」
フィアがネックレスにして首からさげていた指輪がアルミスの宝玉と反応したときのように輝いた。
そして、アルミスのときは体内にあった宝石がアルミスへともどっていったが、今回はフィアの指輪そのものが赤い宝玉へと変化してフィアの体内へと消えた。
「あ、熱い!・・・体中がすごく熱いわ。
何なのこれ。私まるでこれじゃ・・・欲情してるみたい。
体が変になる・・・疼いてる・・・やだ・・・。どうして?」
「ごめんよ、フィア。俺が生まれたせいで、せっかくアルミスと結ばれたのに・・・。
俺の宿命が君を遠回りさせてしまうことになる。
俺の宝石は悲しみの涙じゃない。愛と憎しみ・・・そしてこれからの運命の石。
これを君にあげる。
それが俺の役目・・・わかっていたことだけど俺も人並みに女性を愛したかった。
恨まないでくれ、俺をゆるして。」