お茶の香りのパイロット
愛は奇跡を起こせるか?
アルミスとフィアは夕方から落ち着かない・・・。
誰の目からみても緊張しているのは明らかだった。
そして、周りは2人が何をしようかとしているのも知っている。
だが、それは誰もつっこんだり、ひやかしたりすることはできない行為なのも認めている。
全テロリストの中でも一番の大物であり、戦争が終わらない根源となる大きな敵に皆が立ち向かうには、どんな伝説でも不可解な力でも、可能性を求めるしかないのだから。
しかし、あまりに中心となる2人が緊張でガチガチになってしまっているのも、いいことがあるわけがないと思ったナオヤはカイウといっしょにアルミスを夕飯前に呼び出した。
「な、何の用ですか?
いきなりひっぱってきて・・・ここはナオヤの部屋じゃないですか?」
「悪い、べつにおまえをとって食おうってわけじゃない。
男が、事を始める前にそんなガチガチじゃ、相手に失礼だし、彼女も余計に緊張して愛を交わすどころじゃなくいなっちまうだろ!」
「まぁ・・・そういわれると・・・そうですが。」
「そこでね・・・僕たちからアルミスにいい情報誌を見せてあげようと思ってね。
遠慮しないでください。どうぞ。」
「ぶっ!!!!ぶぅーーーーーっ!な、なんというものを!
こ、これは・・・ごく普通の、いや、特製だな・・・袋とじの多いエロ雑誌じゃないか!」
「いやな・・・おまえのことだから、読みふけったのは人類学の本とか医学書とか女性の体内学みたいなお堅い学術書ばかりじゃないかと思ってな。
確かにおまえたちが抱えてるものや担ってることはすごいことなのはわかるんだ。
けどさ、やろうとしてることは男と女が自然の流れで行なうアレでコレなんだ。
つまり、健康な男として、普通な知識をこの雑誌から学んでくれればいいと思ってる。」
「僕がお茶をいれますから、ゆったりと飲みながら読書してください。」
「くっ・・・あはははは。本当に、君たちは・・・いい人たちだ。
まさか、こういうアドバイスを私にくれるとは、予想外だったし、びっくりしてるけど、ありがとう。
リラックスできるよ。
夕飯時も気まずくなくなりそうだし、感謝します。」
「ああ、ちょっとはいい顔になったな。
だが、もっといやらしく、オスの顔になった方がいいぞ。
優しいおまえはきれいにエスコートでもしようっていうんだろうが、彼女はそんなものは求めていない。
舞踏会の会場じゃないんだからな。
その場はひたすら彼女を求めるおまえだけがあればいいんだ。
本能の赴くまま、与え続けろ。いいな。」
「ナオヤ・・・おまえはいつもそうなのか?」
「ぶっ!冷静につっこむな。あくまでもアドバイスだ。
素直に先輩のいうことをきいておけばいいんだ。」
「ナオヤの言うことをききすぎると、フィアが逃げてしまいますよ。
とにかく、押しと引きでがんばってください。」
「カイウ・・・じつは君はそっちの道の達人なのか?」
「いえ。達人まではいきません。」
「なっ!!!」
「うわっ、うそだろ。カイウがじつはいちばん獣だったりしてな。」
「そうですよ。僕はひたすら求め、与えますから。」
「ぶっ!」
「ぶぶっ・・・ゴホゴホゴホ」
「もうわかったわかった・・・ありがとう。
おかげで緊張がほぐれたよ。」
その後、夕飯になってアルミスは笑顔でみんなと食事を囲んでいた。
その姿と表情を見たフィアも、少し緊張がほぐれたようだった。
入浴後にフィアはアルミスの命令に従い、彼の寝室へと入っていった。
「まだ温かいね。いいにおいだ・・・。お風呂からほぼ直行してくれたんだね。
とてもうれしいよ。
気が変わらないうちに、始めようか。」
「やっぱり、アルミスは変わるのね。」
「期待していたみたいだな。ああ、俺は君を求めると王室の私ではなくなってしまうみたいだ。
抜け落ちていた記憶がもどったら、ルイリードと同じ血をひいてることを認めることができたよ。
ずっと愛していた。兄嫁になってしまったとわかってもこうなる予感はしていた。
君と結婚してルイフィスを俺の息子にする。
それは手続き上、絶対なこと。
で、これから君と愛を交わすのはルイフィスに兄弟ができたらいいかなってこと。
そして・・・君の夫は俺しかもういないんだって知らしめること。
フィア、俺は君を愛してる。
だからこれからその返事を何度もさせてやる。」
「なっ・・・アルミス!?」
(どこか冷たい目。どうしてなの?口では愛してるって言ったのに・・・)
笑顔で優しい口調のアルミスが消え、冷徹で傲慢な男がフィアに覆いかぶさり、黙ったまま胸に顔をうずめてきた。
「ひゃぁ!そ、そんないきなり・・・や、だ・・・」
「嫌なわけはないだろう。どれだけ俺が待っていたと思ってるんだ?」
(えっ!!!ルイリード?・・・今、なんか重なった気がする。
まるでアルミスにルイリードがのりうつってるかのような・・・)
「どうしてなの?」
「俺はルイリードじゃない。君が死者の思い出にひっぱられただけだ。
それが証拠に、愛し方は兄とは違うだろう?」
誰の目からみても緊張しているのは明らかだった。
そして、周りは2人が何をしようかとしているのも知っている。
だが、それは誰もつっこんだり、ひやかしたりすることはできない行為なのも認めている。
全テロリストの中でも一番の大物であり、戦争が終わらない根源となる大きな敵に皆が立ち向かうには、どんな伝説でも不可解な力でも、可能性を求めるしかないのだから。
しかし、あまりに中心となる2人が緊張でガチガチになってしまっているのも、いいことがあるわけがないと思ったナオヤはカイウといっしょにアルミスを夕飯前に呼び出した。
「な、何の用ですか?
いきなりひっぱってきて・・・ここはナオヤの部屋じゃないですか?」
「悪い、べつにおまえをとって食おうってわけじゃない。
男が、事を始める前にそんなガチガチじゃ、相手に失礼だし、彼女も余計に緊張して愛を交わすどころじゃなくいなっちまうだろ!」
「まぁ・・・そういわれると・・・そうですが。」
「そこでね・・・僕たちからアルミスにいい情報誌を見せてあげようと思ってね。
遠慮しないでください。どうぞ。」
「ぶっ!!!!ぶぅーーーーーっ!な、なんというものを!
こ、これは・・・ごく普通の、いや、特製だな・・・袋とじの多いエロ雑誌じゃないか!」
「いやな・・・おまえのことだから、読みふけったのは人類学の本とか医学書とか女性の体内学みたいなお堅い学術書ばかりじゃないかと思ってな。
確かにおまえたちが抱えてるものや担ってることはすごいことなのはわかるんだ。
けどさ、やろうとしてることは男と女が自然の流れで行なうアレでコレなんだ。
つまり、健康な男として、普通な知識をこの雑誌から学んでくれればいいと思ってる。」
「僕がお茶をいれますから、ゆったりと飲みながら読書してください。」
「くっ・・・あはははは。本当に、君たちは・・・いい人たちだ。
まさか、こういうアドバイスを私にくれるとは、予想外だったし、びっくりしてるけど、ありがとう。
リラックスできるよ。
夕飯時も気まずくなくなりそうだし、感謝します。」
「ああ、ちょっとはいい顔になったな。
だが、もっといやらしく、オスの顔になった方がいいぞ。
優しいおまえはきれいにエスコートでもしようっていうんだろうが、彼女はそんなものは求めていない。
舞踏会の会場じゃないんだからな。
その場はひたすら彼女を求めるおまえだけがあればいいんだ。
本能の赴くまま、与え続けろ。いいな。」
「ナオヤ・・・おまえはいつもそうなのか?」
「ぶっ!冷静につっこむな。あくまでもアドバイスだ。
素直に先輩のいうことをきいておけばいいんだ。」
「ナオヤの言うことをききすぎると、フィアが逃げてしまいますよ。
とにかく、押しと引きでがんばってください。」
「カイウ・・・じつは君はそっちの道の達人なのか?」
「いえ。達人まではいきません。」
「なっ!!!」
「うわっ、うそだろ。カイウがじつはいちばん獣だったりしてな。」
「そうですよ。僕はひたすら求め、与えますから。」
「ぶっ!」
「ぶぶっ・・・ゴホゴホゴホ」
「もうわかったわかった・・・ありがとう。
おかげで緊張がほぐれたよ。」
その後、夕飯になってアルミスは笑顔でみんなと食事を囲んでいた。
その姿と表情を見たフィアも、少し緊張がほぐれたようだった。
入浴後にフィアはアルミスの命令に従い、彼の寝室へと入っていった。
「まだ温かいね。いいにおいだ・・・。お風呂からほぼ直行してくれたんだね。
とてもうれしいよ。
気が変わらないうちに、始めようか。」
「やっぱり、アルミスは変わるのね。」
「期待していたみたいだな。ああ、俺は君を求めると王室の私ではなくなってしまうみたいだ。
抜け落ちていた記憶がもどったら、ルイリードと同じ血をひいてることを認めることができたよ。
ずっと愛していた。兄嫁になってしまったとわかってもこうなる予感はしていた。
君と結婚してルイフィスを俺の息子にする。
それは手続き上、絶対なこと。
で、これから君と愛を交わすのはルイフィスに兄弟ができたらいいかなってこと。
そして・・・君の夫は俺しかもういないんだって知らしめること。
フィア、俺は君を愛してる。
だからこれからその返事を何度もさせてやる。」
「なっ・・・アルミス!?」
(どこか冷たい目。どうしてなの?口では愛してるって言ったのに・・・)
笑顔で優しい口調のアルミスが消え、冷徹で傲慢な男がフィアに覆いかぶさり、黙ったまま胸に顔をうずめてきた。
「ひゃぁ!そ、そんないきなり・・・や、だ・・・」
「嫌なわけはないだろう。どれだけ俺が待っていたと思ってるんだ?」
(えっ!!!ルイリード?・・・今、なんか重なった気がする。
まるでアルミスにルイリードがのりうつってるかのような・・・)
「どうしてなの?」
「俺はルイリードじゃない。君が死者の思い出にひっぱられただけだ。
それが証拠に、愛し方は兄とは違うだろう?」