お茶の香りのパイロット
喫茶店用の更衣室兼控室で、髪をおだんご2つにしているかわいい娘がフィアを待ち構えていた。
「アフィニのパイロットのフィアさぁ~ん。こっちこっち!」
「あなたは?」
「はい、自己紹介しまぁ~す。
私は、リンダ・ミーリアと申しますぅ。17才でっす。
こういうご時世だから、高校には行ってませんけどぉ~勉強より難しいことは上司のナオヤさんやアルミス様が教えてくれますから、な~んにも困ってません。えへへ。」
「それで・・・私はこの服を着てどうすればいいの?
これってどう見ても・・・メイドさんみたいなんだけど・・・。」
「うふふ。かわいいでしょ~。
わぁ、フィアさんはスタイルいいからよく似合うわぁ。
でも、お店の看板娘はこのリンダちゃんですからねぇ~~~って。」
「うん・・・わかった。
で、私はどうしたらいいの?
じつは・・・料理とか、お菓子作りとかやったことないの。私・・・。」
「ええっ!そうなんですかぁ。」
「お茶とか園芸とか少女と呼ばれた頃は遊び半分でやっていたんだけど、その後は軍人の中で生活してたから・・・こういうのはぜんぜん。
きっとこんなんじゃ、アルミスにバカにされちゃうよね。」
「ん~~~そんなことないですよ。
アルミス様はサボってる人にはきびしいけど、わからない人にはそれはそれは親切丁寧ですから。
じゃ、早速そのアルミス様に研修してもらってくださいな~~。」
「ええっ!!!」
「私は看板娘ですから、お店を切り盛りしないとねぇ~~~うふふ。
ガンバレ~フィアちゃぁ~~~ん♪」
「なっ・・・フィアちゃんって・・・!」
ぎくしゃくした動きで、カウンター内のアルミスの近くまでフィアが行くと、アルミスが目をぱちくりしていた。
「ほぉ・・・うわぁ・・・きれいですね。」
「あ・・・そ、そんな・・・こんな服は初めてなので恥ずかしいです。
そ、それに私・・・キッチンに立ったこともなくてどうしよう・・・。」
「心配いりませんよ。私とここで仕事をしていれば、そうですねぇ・・・1か月もあれば軽食までは簡単にできるようになります。」
「そ、そうなんですか?
でもどうして、王子様が喫茶店のマスターなんて・・・?
しかも手つきが・・・なんかすごい。
これとってもかわいい。食べてしまうのが惜しいくらいな・・・これお菓子ですよね。」
「ええ。私が女性ウケを狙って考えたムース菓子なんですけどね。
食べてみますか?」
「いいんですか?わぁ!」
フィアはアルミスに出してもらったムースを食べてみて感激した。
「おいしぃ~~~ですぅ。って・・・ついリンダ口調になっちゃう。」
「あははは。リンダさんも同じ反応でしたよ。
女性に味見してもらうのがやっぱり楽しいですね。」
「リンダはいつからお店に?」
「もうすぐ1年くらいになるでしょうか。
彼女も戦争の被害者ですけど、メカニックとしていいセンスをしていてね。
ナオヤもほめているし、いい娘です。
私のケーキの試食をしてもらっているところをお客さんに気に入られてね、結局ここの看板娘になっちゃったっていう感じ。」
「私もなれるかなぁ・・・看板娘に。」
「フィアはならなくていいですよ。
ここは気晴らし程度で・・・べつに出たくなければ出なくてもいいし・・・」
「そうはいきません!働かざる者食うべからずです!
それに私はリンダより年上ですし。
メカニックの仕事だってできないし・・・出撃以外何もしないなんて!」
「真面目ですね。ここは軍隊じゃないんですから自由でいいんですよ。」
「でも、マスターはここに来るように言いました。」
「あ・・・マスターですか。アルミスでいいのに。
私がここに来るように言ったのは、店が忙しいからってわけじゃなくて・・・えっと・・・。」
「敵の情報収集ですか?」
「まぁ・・・それもチラっとあるかもなんですが・・・じつは・・・。
フィアの姿が見えないと、私が心配になってしまうからです。」
「えっ・・・!!」
「あっ、嫌がってますか?」
「いえ、べつに。なんかどういっていいのかわからなくて。」
「アフィニのパイロットのフィアさぁ~ん。こっちこっち!」
「あなたは?」
「はい、自己紹介しまぁ~す。
私は、リンダ・ミーリアと申しますぅ。17才でっす。
こういうご時世だから、高校には行ってませんけどぉ~勉強より難しいことは上司のナオヤさんやアルミス様が教えてくれますから、な~んにも困ってません。えへへ。」
「それで・・・私はこの服を着てどうすればいいの?
これってどう見ても・・・メイドさんみたいなんだけど・・・。」
「うふふ。かわいいでしょ~。
わぁ、フィアさんはスタイルいいからよく似合うわぁ。
でも、お店の看板娘はこのリンダちゃんですからねぇ~~~って。」
「うん・・・わかった。
で、私はどうしたらいいの?
じつは・・・料理とか、お菓子作りとかやったことないの。私・・・。」
「ええっ!そうなんですかぁ。」
「お茶とか園芸とか少女と呼ばれた頃は遊び半分でやっていたんだけど、その後は軍人の中で生活してたから・・・こういうのはぜんぜん。
きっとこんなんじゃ、アルミスにバカにされちゃうよね。」
「ん~~~そんなことないですよ。
アルミス様はサボってる人にはきびしいけど、わからない人にはそれはそれは親切丁寧ですから。
じゃ、早速そのアルミス様に研修してもらってくださいな~~。」
「ええっ!!!」
「私は看板娘ですから、お店を切り盛りしないとねぇ~~~うふふ。
ガンバレ~フィアちゃぁ~~~ん♪」
「なっ・・・フィアちゃんって・・・!」
ぎくしゃくした動きで、カウンター内のアルミスの近くまでフィアが行くと、アルミスが目をぱちくりしていた。
「ほぉ・・・うわぁ・・・きれいですね。」
「あ・・・そ、そんな・・・こんな服は初めてなので恥ずかしいです。
そ、それに私・・・キッチンに立ったこともなくてどうしよう・・・。」
「心配いりませんよ。私とここで仕事をしていれば、そうですねぇ・・・1か月もあれば軽食までは簡単にできるようになります。」
「そ、そうなんですか?
でもどうして、王子様が喫茶店のマスターなんて・・・?
しかも手つきが・・・なんかすごい。
これとってもかわいい。食べてしまうのが惜しいくらいな・・・これお菓子ですよね。」
「ええ。私が女性ウケを狙って考えたムース菓子なんですけどね。
食べてみますか?」
「いいんですか?わぁ!」
フィアはアルミスに出してもらったムースを食べてみて感激した。
「おいしぃ~~~ですぅ。って・・・ついリンダ口調になっちゃう。」
「あははは。リンダさんも同じ反応でしたよ。
女性に味見してもらうのがやっぱり楽しいですね。」
「リンダはいつからお店に?」
「もうすぐ1年くらいになるでしょうか。
彼女も戦争の被害者ですけど、メカニックとしていいセンスをしていてね。
ナオヤもほめているし、いい娘です。
私のケーキの試食をしてもらっているところをお客さんに気に入られてね、結局ここの看板娘になっちゃったっていう感じ。」
「私もなれるかなぁ・・・看板娘に。」
「フィアはならなくていいですよ。
ここは気晴らし程度で・・・べつに出たくなければ出なくてもいいし・・・」
「そうはいきません!働かざる者食うべからずです!
それに私はリンダより年上ですし。
メカニックの仕事だってできないし・・・出撃以外何もしないなんて!」
「真面目ですね。ここは軍隊じゃないんですから自由でいいんですよ。」
「でも、マスターはここに来るように言いました。」
「あ・・・マスターですか。アルミスでいいのに。
私がここに来るように言ったのは、店が忙しいからってわけじゃなくて・・・えっと・・・。」
「敵の情報収集ですか?」
「まぁ・・・それもチラっとあるかもなんですが・・・じつは・・・。
フィアの姿が見えないと、私が心配になってしまうからです。」
「えっ・・・!!」
「あっ、嫌がってますか?」
「いえ、べつに。なんかどういっていいのかわからなくて。」