世界で一番、ずるい恋。
独 り *alone*
最初は少し寂しくしても、慣れてしまえば、なんてことない。
人間って、慣れって、恐ろしい。
気付けば、八月で学校は夏休みに入っていた。
陽果とは文化祭以来、話してなくて律も避け続けている。
一学期最後のテストでは、散々で10位以内にも入れなかった。
そんな私を心配して親は塾を進めてきたけど、「体調が悪かっただけ」という嘘のような本当のような理由で納得してもらって断った。
だけど、まあ。
中間の成績は良かったし提出物などは、しっかりとこなしてたから内申点に響くことはなかったというのも親が納得した理由の1つだとおもう。
そんな私は、勉強をしなきゃいけないはず。
きっと全国の三年生は必死に勉強してるんだと思うけど……。
「ダメだ…全然、頭に入らない」
バタリと机にうつ伏す。
大学受験を控えてるのにこれ以上成績を落としたら、ヤバイ。
……だけど。
今の私は将来、一体何になりたいんだろう。