世界で一番、ずるい恋。






「そうだよ。先生、正解」




律もいるけど、良いよね。

先生と恋那ちゃんの関係を知ってるもから、問題ないはず。




「茜、夏休み…学校に来てたのか?」

「そうだよ」





険しい表情を浮かべる律に、返事をして視線を先生へと移す。




「それで、どっちに決めたの?公言するの、しないの?」

「公言って何の話だよ、茜!」


「どういうことだ、って…そのまんまの意味だけど?で、先生。どうするの?」




………何?

私に全部教えてくれてるわけじゃないのに、私は全部教えてなきゃいけないの?




何でそんなにイラついてるの?

どうして私まで、そんな言い方されなきゃいけないの?


そう思うと自然と私の口調も刺々しくなる。


ここで私たちが揉めたって何の意味もないことなんて知ってるのに、止められない。








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