美形生徒会長様をハントせよ!
バレないように後ろから近づき声をかけた。

「それ、一つくれる?」

「あ、はい!お買い上げあ…会長!?」

振り返って俺を見た渚はいつものようにアワアワと慌て始めた。


「よう。ちゃんと働いてるか?旬も涼介も」

一瞬驚いた顔をした二人だが、さほど驚いていない様子。


「かかか会長!?何でここに!?それに優さんもはるちゃんも!」

「渚?俺は?お兄ちゃんは?」

一を綺麗に無視した渚。

「人が多い中ほんの少し香ったシトラスの匂いはやはり会長か…。なぜ気づかない、渚!」

「気づかないのが普通だ」
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