それでも、課長が好きなんです!
恋ってやつは
第1話 肌に残る感覚
目を開けると真っ暗だった。
少しずつ焦点の合う視界に映るのは見慣れた天井。
ほっとして目を閉じるとたった今夢に見た最後の残像が脳裏に思い浮かぶ。
わたしに触れる冷たい指先も、捕えて逃がさない力強い腕も、わたし名を呼ぶ声も。
すべてが昨日のことのように生々しく思い出されて身が震えた。
ゆっくりと息を吐きながら胸に手を当てた。
空っぽになったみたいだった。
一挙一動にドキドキして時には傷ついて、一途に一人の男性を追っていた楽しかった日々がある日突然止まってしまった。
閉じた瞳をさらにきつく閉じて、思うことはいつも同じ。
あの夜、好きだってこともっとちゃんと伝えればよかった。
軽くあしらわれたって何度も何度も、伝わるまで言って訴えればよかった。
空っぽになった心の片隅に、それでもずっと大事に温めてきた恋心は褪せることなくまだこの胸の中に残っていた。
少しずつ焦点の合う視界に映るのは見慣れた天井。
ほっとして目を閉じるとたった今夢に見た最後の残像が脳裏に思い浮かぶ。
わたしに触れる冷たい指先も、捕えて逃がさない力強い腕も、わたし名を呼ぶ声も。
すべてが昨日のことのように生々しく思い出されて身が震えた。
ゆっくりと息を吐きながら胸に手を当てた。
空っぽになったみたいだった。
一挙一動にドキドキして時には傷ついて、一途に一人の男性を追っていた楽しかった日々がある日突然止まってしまった。
閉じた瞳をさらにきつく閉じて、思うことはいつも同じ。
あの夜、好きだってこともっとちゃんと伝えればよかった。
軽くあしらわれたって何度も何度も、伝わるまで言って訴えればよかった。
空っぽになった心の片隅に、それでもずっと大事に温めてきた恋心は褪せることなくまだこの胸の中に残っていた。
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