最強剣道少女の憂鬱
第一章 「最悪の高校生活の幕開け」
第一話 「影桜姫」
ここ、総合武道館で剣道少女日本一が決
まろうとしていた………。
主人公、刹那桜はこの試合で剣道を引退
すると決めていたので精一杯全力を出そ
うと心に決めていた。
審判の高らかな合図が上がるとすぐに、
パンッ
心地いい音が鳴り響く。
試合は桜の完勝だった。
決して相手が弱かったわけではない。
桜が………「影桜姫」が強すぎただけなの
だ。
会場が空白に包まれる中、負けた相手…
「舞風 藍」は声を上げた。
「あー!!また、桜に負けた!!」
「そう簡単に勝たせてたまりますか♪」
「…………今回で最後なんだよね?」
「……はい。剣道はもう止めようと思います。なんか、ごめんなさい勝ち逃げしてしまい………」
「そっか……。私は最後まで影桜姫の背中を見続けられて嬉しかったよ」
「藍ちゃん…………」
「一位の座は開けておくから、なにかあったら帰ってくるんだよ?」
「っはい!」
両者が握手をした瞬間、空白につつまれ
ていた会場は拍手で溢れかえった。
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