Snow Love. ~大好きなキミへ~

隠された真実



あれから1ヶ月。


毎日は一瞬のように過ぎ去り、気付けば季節はもう3月───。


「今日から3年生の先輩はいないんだね…」


登校中、寂しそうにポツリと呟いたのは、光莉ちゃん。


今日は珍しく、3人そろっての登校。


光莉ちゃんの言うように、今日から3年生の先輩はもういない。


というのも、3年生の先輩は昨日、3月1日に卒業式を迎えた。


1年生も、残り約1ヶ月。


何をしよう、どこへ行こう。


高校1年生でいられるこの時間の中で、私に何ができるのかな。


「ねぇ、陽乃。最近、優妃先輩とは上手くいってるの?」

「え?」


考え事をしていると、愛花ちゃんから急に投げかけられた質問。


私の頬は、一気に熱っぽくなる。


「んー……。上手くいってるとかじゃないけど、よく私に声かけてくれる。あと…
別れる時は絶対、頭をポンポンしてくれるの……」

「えー!?それって絶対、陽乃のこと好きでしょ!もう告白しちゃえば?」

「ちょ、声大きいって!」


私の返答に、見事なリアクションを見せる愛花ちゃん。


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