Snow Love. ~大好きなキミへ~
先輩は少し困ったように笑って、“強いね”と呟いた。
………少しは、認めてくれたのかな。
優くんを好きでいることや、優くんのそばにいることを。
「ありがとうございます……」
私は先輩を見てひとつ微笑むと、スクールバックを肩にかけて、夕焼け色に染まった教室を後にした。
私が優くんを好きでいることで、そばにいることで。百合さんを傷つけてしまうのかもしれないと思うと、ひどく胸が痛むけど……でもそれは。
諦められないくらい、優くんが好きだということだから。
……優くんのことを想うと、自然と頬が緩んだ。