Snow Love. ~大好きなキミへ~


だからこそ、白瀬くんに自分の想いを伝えられない女の子は、私が思う以上に多いと思う。


愛花ちゃんの表情が、少しずつ少しずつ、曇っていく。


「……大丈夫だよ、愛花」

「え……?」

「大丈夫」


そんな愛花ちゃんに声をかけたのは、優しく笑う光莉ちゃんだった。


「最初はさ、“おはよう”から始めればいいんじゃない?朝、下駄箱とか廊下で会った時にさ。もしかしたら、酷いこと言われるかもしれない。でも、挫けずに続けること」


愛花ちゃんは、光莉ちゃんの言葉にジッと耳を傾けている。


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