Snow Love. ~大好きなキミへ~
「でも、体は小さくても、やっぱり陽乃が羨ましいな……」
「え?」
「陽乃みたいに、強い心が欲しい。そしたら白瀬にもっと話しかけることができて、もっと仲良くなれるかもしれないのに」
……そう呟いた愛花ちゃんの顔は、さっきまでの笑顔とは違い、とても暗く沈んでいた。
「あ、愛花。大丈夫だって。続けることに意味があるって言ったでしょ?」
「そ、そうだよ。愛花ちゃんのいいところ、これからたくさん知ってもらえばいいじゃん!」
愛花ちゃんが白瀬くんに恋をしてから2日。
昨日と今日と、光莉ちゃんに言われたように“あいさつ”から始めた愛花ちゃんなんだけど………。
さすが、あの女泣かせの白瀬陸斗。
愛花ちゃんが“おはよう”と言えば、返ってくる返事は“うざい”。
“村上愛花って言うんだ。よろしくね!”って言えば、無表情で愛花ちゃんを無視。
白瀬くんは、噂通りの人だった。