Snow Love. ~大好きなキミへ~
次の日。
私はいつものように電車に揺られ、見慣れた景色を目に映しながら、学校までの道のりを歩いていた。
「おはよう、陽乃ちゃん!」
「あ、おはよう!」
途中、たくさんのクラスメイトや友達が私に声をかけてくれる。
だから私も笑顔で返した。
そうすると、みんながもっと笑顔になってくれるから。
「……あ」
校門を少し過ぎた時、私の視線がある人でとまった。
………今日はユニフォームじゃなくて体操服で練習してるんだ。
サッカーしてる時は、案外真面目じゃん。
なんてひとりで思っていたら、その人が私に気付いてこっちを見る。
ふたりの視線が、バッチリとぶつかった。
私は慌てて目を逸らし、その場から逃げるように背を向けたその時。
「おい、待てよ!」
彼が……橋本聖也が、そう叫んだ。