Snow Love. ~大好きなキミへ~


どうやら橋本くんのクラスは体育で、サッカーをしていたみたい。


私は、春の太陽に照らされて楽しそうに笑っている彼をジーッと眺める。


告白されたあの日から、毎日のように私を見つけては子犬のように人懐っこい笑顔を浮かべて駆け寄ってくる橋本くん。


“陽乃って呼んでいい?”

“ダメ”

“えー!いいじゃん!ひーの!”


こんなやりとりをして、勝手に呼ばれるようになった私の名前。


“おはよう!大好き!”

“はいはい”

“本当に大好きだから!”


あれから毎日のように言われるようになった、大好きの言葉。


“嘘じゃないから”

“うん、そうなんだ”

“俺、本気で陽乃が好き”


そしてたまに見せる、男の人の表情。


にこにこ笑ってたのに、急に真剣な顔になって“大好き”を言うから私も変にドキドキしちゃう。


< 212 / 353 >

この作品をシェア

pagetop