Snow Love. ~大好きなキミへ~


百合さんを守りたい、そばで支えたい。


でも、私を泣かせたくない、傷つけたくない。


そう、言ったんだよね?


………だとしたら。


「私……優くんの恋の邪魔してるだけじゃないですか……っ」


そう、私は優くんの恋を邪魔してる。


百合さんを守りたいと思ってる優くんの心を、私が引きとめてる。


ねぇ、優くん。


“守りたい”と“泣かせたくない”ってね、似てるようで意味が全く違うんだよ。


“守りたい”っていう気持ちは、その人の全てを受けとめて、自分がこうしたいって思う本能。


“泣かせたくない”っていうのは、優くんの優しさ。


優しい優くんは、自分の幸せを選ぶことで私が傷つくことを心配してくれてたんだね。


「ゆ、うくん……っ」


もうとっくに、優くんの中で答えは出てたのに。


私はどれだけ優くんの優しさに救われればいいのかな。


本当にごめん、ごめんなさい。


< 227 / 353 >

この作品をシェア

pagetop