Snow Love. ~大好きなキミへ~
次の日の朝。
私はいつもより早い電車に揺られ、まだほとんど人がきていない学校へと足を踏み入れる。
部活動でいつも熱気に包まれている体育館やグラウンドも、今日は静かな風がただ吹くだけ。
「おっ、田中。今日は早いな!」
「先生!おはようございます。今日はちょっと用事があったんで、いつもより早くきました」
「そうかそうか。教室はまだ鍵が開いてないだろうから、職員室に鍵を取りに来いよ」
途中、体育の先生に声をかけられたから、私も笑って返事をしてから小さく会釈する。