Snow Love. ~大好きなキミへ~
純白な雪ー優妃sideー
降りしきる雪の中、俺は家への道のりを急いでいた。
走るたびにサクサクという雪を踏みしめる音が鼓膜に響く。
それが無性に楽しくて、もっと速く走ろうと足をグングン前に出す俺。
………でも、道路沿いにあった公園の目の前で俺はふと足を止めた。
「なんだ……あれ」
公園のベンチの前には、6、7人くらいの人たちが集まっていて、みんなが心配そうに顔を困らせていた。
その視線を追うように公園のベンチに目をやると、そこには小学生くらいのひとりの女の子。
「う、わ……」
女の子はこの降り続ける雪の中、薄手の長袖とミニスカートだけでベンチに座っていた。