Snow Love. ~大好きなキミへ~


初めて陽乃の顔を間近で見たときは、あまりの幼さに驚いた。


噂で聞いてはいたけど、その俺の予想を遥かに越えるくらいに陽乃は童顔で。


陽乃には悪いけど、どう見ても小学生にしか見えなかった。


でもそんな陽乃は、とてもつらい過去を背負っていて。


その小さな体に、はかりしれないくらい大きな闇を抱えていて。


全て自分が悪いと自分を責め、私がいなくなればみんな幸せになれると泣き、それでも強くあろうと前を向く。


百合と同じように、切なく、でも明るく笑う陽乃の笑顔に、いつの間にか俺は惹かれはじめていた。


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