Snow Love. ~大好きなキミへ~
陽乃との関係も変わらないまま、さらに数日が過ぎた。
もうすぐ春も終わり。
桜の花びらも完全に散り、代わりに緑の木々が葉を芽吹かせている。
「おう、優妃!」
生徒が行き交う校門をくぐり抜けると、同級生のやつが後ろから俺の肩をポンッと叩いてきた。
「今日は彼女と一緒じゃねーのか?」
「あー、今日は葉月とふたりで行くからって断られた」
「ありゃー。残念だな、優妃。相田に彼女のこと取られてるじゃねーかよ」
「別にいいんだよ。あいつも葉月にしか言えないことだってあるだろうから」
今までは何でもお互いのことは言いあってきたけど、俺たちももう今年で18歳。
いくら仲がよくても俺らは男と女。