Snow Love. ~大好きなキミへ~
11月中旬。
みんなで一致団結して取り組んだ文化祭は大成功を収め、その次の日にあった体育祭でも私たちのクラスは優勝。
クラスメイトとたくさん泣いて笑って、優勝の喜びを噛み締めた。
優くんを好きな気持ちはやっぱりそう簡単には消えてくれないけど、でも。
私はすごく楽しい日々を過ごせていたし、充実した毎日を送れていた。
……ただ、ひとつ気がかりなことがある。
お母さんの夢。
そう、私はここ1ヶ月、毎日のようにあのお母さんの夢を見るようになっていた。
そして目が覚めると、頬に何か伝う感触。
その涙は確かに自分の瞳から流れたものなのに、なんで自分が泣いているのか分からない。
なにが悲しくて、なにが嫌で、どうして自分が泣いているのかが分からないの。