Snow Love. ~大好きなキミへ~


ただ、ひとつだけ分かること。


お母さんが、私になにかを伝えようとしているってこと。


「………の、…ひ……の、………陽乃?」

「……っ、あ……ごめん。話聞いてなかったや……」

「……大丈夫?陽乃」

「えっ……なにが?」

「お母さんの夢、また見てるんじゃないの……?」

「……」


どうしてこのふたりには、私の考えてること全部が分かっちゃうんだろう。


不思議だよね。


何も言ってないのに、私の気持ちがふたりには伝わっちゃうんだから。


「……何も言わないってことは、そうなんだよね……?」


光莉ちゃんのその問いかけに、私は小さく頷いた。


その拍子に、私の瞳から我慢していたものが一気に溢れだす。


< 259 / 353 >

この作品をシェア

pagetop