Snow Love. ~大好きなキミへ~
私は心から笑う。
「陽乃もさ、ゆっくり考えなよ。少なくとも、あと半年くらいはあるんだから」
「うん」
「好きなこととか、憧れとか。そういうのを職業にするのもいいと思うよ」
「……好きなこと、か…」
うん、そうだよね。
決して今、焦って決めることじゃない。
将来の自分の職業を決める選択でもあるんだから、真剣に考えないと。
でも、好きなことか……。
私の好きなことは料理だけど……料理に関する職業なんてあるのかな。
それにあるとしたら、どんなことをするんだろう。
………あぁ、頭がくらくらしてきて、パンクしそう。
もともと考えるのが得意じゃない私は考えるのをやめ、お弁当を開き始めたふたりと一緒に私もお弁当のふたを開けた。