Snow Love. ~大好きなキミへ~


「お姉ちゃん、おはよう」

「……あ、ああ!梨乃、おはよう」

「………?お姉ちゃん、大丈夫?体の調子悪いの?」

「へ?……あ、ううん。大丈夫。お姉ちゃん、ちょっとボーッとしてた」

「なーんだ。梨乃、お姉ちゃんどこか悪いのかと思っちゃった」

「あはっ、ごめんね?……ほら、早く朝ご飯食べちゃって!」


朝ご飯が出来上がる頃。


いつものように眠そうに目を擦りながら、梨乃がパジャマのまま1階へ降りてくる。


「パパ、今日はお昼からお仕事だって」

「あ、そうだね。お父さんの朝ご飯、ラップかけておくよ」

「うん。ありがと、お姉ちゃん!」


あどけない笑顔を向ける梨乃に、私も口角を上げて微笑んだ。


……私、いつも通りにできてるかな。


正直なところ、夢のことが気になって気になって仕方ない。


「んー!このお味噌汁、なめこだ!梨乃ね、なめこのお味噌汁大好き!」


美味しそうに私が作った味噌汁をすする梨乃を見つめながら、私は心の中である覚悟を決めた。

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